今回は、ディセンディングピラミッド法について解説していきます。
セット毎に徐々に重さを下げていく方法で、目的に応じたやり方で成長が期待できます。
- なんとなくセットをこなしている
- 計画的に重量設定をしてみたい
- 筋肥大を狙いたい
計画的に筋肉量を増やしたい方にオススメです。
ぜひ最後までお読みください。
- 筋トレ歴9年の会社員
- BIG3…220kg→497.5kg
- 21箇所のジム利用経験あり
ディセンディングピラミッド法とはピラミッドセット法の後半部分のこと
ディセンディングピラミッド法とは、ピラミッドセット法の後半部分のことを指します。
簡単に言うと、セット毎に徐々に重さを下げていく方法のこと。
ピラミッドセット法では、重さがピークに達した後に徐々に重さを下げていきますが、ディセンディングピラミッド法はピークから始まります。※ウォーミングアップは別です
似た呼び方で、ディセンディングセット法というものがあります。(ドロップセット法とも呼ばれます。)
こちらはインターバルなしで重量を下げていくやり方で、追い込みのバリエーションの1つ。
- インターバルを取るものがディセンディングピラミッド法
- インターバルを取らないものがディセンディングセット法(ドロップセット法)
しかしピラミッドセット法の一部としてのディセンディングセット法と言う場合には、ディセンディングピラミッド法のことを指します。
非常にややこしいですが覚えておきましょう。
ディセンディングピラミッド法 | インターバルを取りつつ重量を下げていく方法 |
ディセンディングセット法 | インターバルを取らずに重量を下げて追い込む方法 |
ドロップセット法 | 同上 |
ディセンディングセット法 | ピラミッドセット法の一部としてのディセンディングピラミッド法 |
ドロップセット法についてはこちらで解説しています。
ディセンディングピラミッド法のメリット
ディセンディングピラミッド法のメリットは以下5つです。
- 体力があるうちに高重量を持てる
- 高重量スタートでメンタルへの負担が少ない
- ボリュームを稼ぐことができる
- 力をすべて出し切れる
- 筋肥大や筋持久力アップに効果的
体力があるうちに高重量を持てる
ウォーミングアップ後、セットの中で一番重い重量からスタート。
調子によってその後のプランが変わることもあるため、序盤で調子を確認する方法としても有効な方法です。
高重量スタートでメンタルへの負担が少ない
高重量からスタートし、後半にかけて重量を落としていくため、メンタル的に楽です。
疲れてきて重さを増やす方法は、メンタルを強くする反面、削られる方法でもあります。
メンタルに影響が少ない分、後半でもメンタル負けせずに粘れるトレーニングがしやすくなるでしょう。
ボリュームを稼ぐことができる
ディセンディングピラミッド法はトレーニングボリュームが増えやすい方法です。
例えば重量を増やしていくアセンディングピラミッド法。
- 1セット目:50kg×40回
- 2セット目:60kg×24回
- 3セット目:70kg×13回
- 4セット目:80kg×7回
- 5セット目:85kg×4回
しかしディセンディングピラミッド法であれば、疲れても重量を減らすことで回数を増やすことができます。
闇雲に増やすのは良くありませんが、トレーニングボリュームが足りないと思ったら簡単に増やせる方法です。
力をすべて出し切れる
60kgはもう挙がらないけど50kgなら…!
このように限界まで出し切ったつもりでも重量を下げることでもっと追い込むことができます。
いつも不完全燃焼で終わっていても、ディセンディングピラミッド法を用いることによって完全燃焼できるでしょう。
筋肥大や筋持久力アップに効果的
ディセンディングピラミッド法は、1セットあたりの回数が増える傾向があります。
つまり筋力アップよりは、筋肥大や筋持久力アップを狙うトレーニングとして効果的です。
筋力アップを狙いたい場合にはアセンディングピラミッド法がオススメ。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ディセンディングピラミッド法のデメリット
ディセンディングピラミッド法のデメリットは以下2つです。
- トレーニング時間が長くなりやすい
- 筋力アップは狙いにくい
トレーニング時間が長くなりやすい
挙がらなくなったから重量を下げる→それでも挙がらなくなったらまた重量を下げる…。
これを繰り返すため、いつまでも終わらないような長時間のトレーニングに陥ることがあります。
事前にある程度プランを立てておき、大きくブレないように実践していくことでデメリットは解消できます。
筋力アップは狙いにくい
メリットでもお伝えしましたが、ディセンディングピラミッド法は筋肥大や筋持久力アップを狙うのに適しています。
目的と手段を間違えないよう選択していきましょう。
ディセンディングピラミッド法のやり方・注意点
- ウォーミングアップを必ず行う
- 重量・回数の設定
- インターバルの設定
ウォーミングアップを必ず行う
初心者ほどウォーミングアップを省いてしまいがちですが、必ず行いましょう。
フォームの確認や身体を温めて力を出しやすくするなどの効果が期待できるため、疲れきらない程度のウォーミングアップをしましょう。
重量・回数の設定
まず回数について、【目的別】回数設定の目安を参考にしてください。
- 1~5回…筋力アップ
- 6~12回…筋肥大(8~12回が最も筋肥大効果がある)
- 13回以上…筋持久力向上(補助的なセットとして、パンプアップを目的に実施する場合あり)
最終セットで6~12回程度になるように設定すると筋肥大効果が期待できるでしょう。
途中まで6~12回で行うセットがあり、最終セットは1~5回に設定すると、筋肥大と筋力アップのどちらも狙うことができます。
重量や回数の設定方法ですが、以下の3つのやり方を解説していきます。
- 割合で落としていく方法
- 一定の重量で落としていく方法
- 一定の回数をベースに落としていく方法(ウェイトリダクション法)
割合で落としていく方法
自分のMAXに対しての割合で決めていくやり方です。
1セット目 | MAXの90%で4回 |
2セット目 | MAXの80%で6回 |
3セット目 | MAXの70%で8回 |
4セット目 | MAXの60%で10回 |
5セット目 | MAXの50%で12回 |
あくまでも割合も回数も目安です。
重量を下げていくのがディセンディングピラミッド法のため、細かい決まりはありません。
自由に設定してみましょう。
一定の重量で落としていく方法
次に一定の重量で下げるやり方。
1セット目 | 90kg×4回 |
2セット目 | 85kg×6回 |
3セット目 | 80kg×8回 |
4セット目 | 75kg×11回 |
5セット目 | 70kg×12回 |
-5kgずつ下げていく例です。
こちらも細かい決まりはありませんので、自由に設定してみましょう。
一定の回数をベースに落としていく方法(ウェイトリダクション法)
次にご紹介する重量設定方法は、ウェイトリダクション法と呼ばれるものです。
通常耳にする機会はほとんどないため、こちらでご紹介させていただきます。
毎セット10回や8回などの同じ回数になるように設定する方法。
このやり方は、同じ重量でも続けられる可能性があるため、厳密に言えばディセンディングピラミッド法とは呼べません。
1セット目 | 80kg×10回 |
2セット目 | 77.5kg×10回 |
3セット目 | 77.5kg×10回 |
4セット目 | 75kg×10回 |
5セット目 | 75kg×10回 |
すべて10回行う一例です。
扱う重量やインターバルによっても大きく変わりますので自由に設定してください。
インターバルの設定
各セットの間にインターバル(休憩)を挟みますが、適当にせずしっかりと計ることをオススメします。
BIG3(ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)のようなコンパウンド種目(多関節種目)は長めのインターバルを取りたいです。
最低でも2~3分は取りましょう。
アームカールやダンベルフライなどのアイソレーション種目(単関節運動)は1~2分程度で回復が見込めます。
筋力アップを狙う場合には5分ほどのインターバルを取るのがオススメですが、ディセンディングピラミッド法の場合は筋力アップ狙いではないため、2~3分程度で行うことをオススメします。
対象部位に効かせるためにトレーニングギアを使用する
トレーニングをする際に、狙っている部位よりも先に疲れてくる部位があったり、うまく効かせられないことはありませんか?
トレーニングギアと呼ばれる筋トレグッズを使用することで、より狙った部位のみを鍛えることができます。
詳細はトレーニングギアをまとめたこちらの記事をご覧ください。
それぞれのトレーニングギアの使い方・効果・選び方・おすすめ商品もまとめていますので、ぜひご覧ください。
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【まとめ】ディセンディングピラミッド法でバルクアップを目指そう
ディセンディングピラミッド法について解説してきました。
改めてポイントをおさらいしておきましょう。
- ピラミッドセット法の一部という意味では、ディセンディングセット法とも呼ばれる
- セット毎に徐々に重さを下げていく方法のこと
- 重量設定は主に3種類あり、目的に応じた重量設定で行う
- メリットは体力があるうちに高重量を持つことで心理的負担が軽く、筋肥大や筋持久力アップを効率的に狙える
- デメリットはトレーニング時間が長くなってしまうことと、筋力アップ狙いには適していないこと
実際にやってみるとわかりますが、終わった後はパンパンになります。
さまざまな鍛え方がありますのでディセンディングピラミッド法だけ行えばいいというわけではありません。
その時々によって他のやり方も組み合わせながら取り入れていきましょう。
追い込み方法の解説をまとめた記事はこちらからご覧ください。
ぜひトレーニングにお役立てください。
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